2014年8月9日土曜日

ロシア上空を飛べなくなるとどうなるか

ロシアが欧米諸国に制裁措置を発動しています。→食品輸入と領空飛行禁止

欧米の民間機がロシア上空通過を禁止する措置も検討段階にあるようです。

もしも、上空通過禁止措置が発動となった場合、航空機はロシア経由ではなく、昔のように北極経由でヨーロッパへ行くことになります。

そこで、どれくらいの違いがあるのか、簡単に計算してみました。

使用したサイトはSkyvectorというサイトです。

現在の成田-ロンドン・ヒースロー空港への最短ルートです。画像をクリックすると拡大できます。


もろにロシア上空を通過しているがわかります。

総距離は5191マイル(9614km)です。

JALの国際線時刻表を見てみると、成田-ヒースロー空港の所要時間は12時間30分。地上走行の時間を-30分とすると、飛行時間は約12時間です。だいたい、対地速度は430ノット(約時速800km)で時刻表を算出しているようです。

帰りのヒースロー-成田の所要時間は11時間40分。偏西風に逆らって飛んで行く行きと違い、帰りは追い風になるので所要時間が短いのです。だいたい対地速度は470ノット(約時速870km)ぐらいで計算しているようです。

北極ルートをだいたい、で出してみます。仮にアンカレッジ経由で行ったとすると…


成田-アンカレッジが2984マイル(5526km)、アンカレッジ-ヒースローが3901マイル(7225km)。合計6884マイル(12749km)となります。

東行きなので対地速度を仮に470ノット(約時速870km)として計算すると、だいたい飛行時間は14時間40分となります。地上走行分も入れると所要時間は約15時間でしょうか。

ボーイング777のWikipediaのページを見てみる航続距離はボーイング777-300が6005マイル(11121km)、777-300ERが7930マイル(14686km)と出ていますので、 777-300だとアンカレッジで給油しないと行けませんが、777-300ERならば給油せずにダイレクトでロンドンまで行けることになります。

直行で行けなくはないですが、毎日約2時間半分もの燃料を余分に食わなければならないのは、航空会社にとってはかなりの痛手となるでしょう。

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